“Marine Advanced Simulation and Training (MAST)”は、最先端のトレーニング施設です。2014年に商船三井との合弁会社として設立され、技術的な操作、規制、コンプライアンス、業界のベストプラクティスを含むすべての訓練要件に対応します。MASTでのトレーニングは、コンプライアンス研修だけではなく、スキルの向上や積極的な姿勢の習得も目的としています。
MASTでは、座学の講義とシミュレーターを使った訓練を組み合わせて行います。また、すべての船員を対象に、個々の本船に紐づいたファミリアライゼーション用コース(個人学習)も行われます。訓練は、業界や船主の要求に応じて、さまざまな能力レベルで行われ、船員の習熟度を高めるためのコースやカリキュラムが用意されています。
あらゆる航海シナリオを再現できるフルミッション統合ブリッジ・シミュレーターは、オフィサーが操船技術を習得するのに役立ちます。MASTでは、ブリッジ・チームやブリッジ人員管理等の企業固有の訓練コースも定期的に実施している他、船長候補者が技術評価者や心理測定士によって評価される特定の操船オリエンテーション・コースも開講しており、全体的な評価が人事やオペレーション・チームの配属管理に役立つようになっています。
訓練チームは、コンテナ船やVLCCなどの大型船、高潮域やその他の航行制限の中での操船を訓練するため、特注の操船シミュレーターコースを作成し、実施してきました。高度な機関室シミュレーターは、効率的で安全な操作方法を訓練し、緊急時の対応能力を向上させます。このような講習会は、初めての担当業務に就く前に、すべての船員に義務付けられています。
Aframaxタンカー、IMOⅡ型ケミカル船、LPG船、LNG船(メンブレン型)、VLCCなどの訓練を行うことができる高度な液体貨物取扱シミュレーターは、貨物取扱や貨物の計画運用の課題に対応しています。一般的な荷役訓練は、顧客固有の目標に応じてすべての船型に提供されます。
特定の訓練コースに関するもう一つの重要な成果は、国際船級機関DNVGLにより認証を受けた大型エタン船(VLEC)専用コースの開発です。このコースは、LPG船・LNG船双方のシミュレーターからの知見を取りいれて開発され、これまでに200人以上のオフィサー・エンジニアを訓練し、船員が最新船で優れた効率性・安全性を提供する支援をしてきました。
MASTでは、一般的なECDISシミュレーターだけでなく、主要なECDISメーカーを網羅したタイプ別モジュールも用意しており、訓練ニーズの大半を一元的に解決しています。
このセンターは、2014年の設立以来、多くの船主の訓練要件や、常に変化する規制要件や業界のベストプラクティスに対応しており、平均で月に約300人の船員を訓練しています。
提供されるコースには、以下のものがあります。
講義形式
ハイブリッド形式(シミュレーター+講義形式)